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献血できる人口の減少による、血液製剤の不足
みなさん、献血に行ったことはありますか?
よく駅前などで、献血を呼びかけている姿を目にしますね。
その献血は日赤の血液センターで、検査、精製され、病院で利用されます。
主に外科的手術のため、血液疾患の治療のために使われることが多いのですが、
昨今の少子高齢化に伴って、患者さんは増え、献血できる人口は減ってきています。
つまり慢性的な血液製剤不足となっています。
また血液型によって、偏りもあります。
万能なO型Rh-の血液製剤は貴重なのです
そのため、医療現場では、適切な輸血製剤の使用をおこなわなければなりません。
適正使用ガイドラインに則って、必要最小限の輸血をおこなうことは、医療従事者として
当然の責務ではありますが、それでも血液製剤が不足していることは変わりありません。
なかでもどの血液型の患者さんにも使用できる、
O型Rh-の血液製剤は、大変貴重で、救急などの緊急時に血液型が判明しなくても
使用できる唯一の製剤です。
ただ、同じ献血者から献血を受けるのも限度があります。
新しい研究成果が発表、効率的な輸血が可能に
今回カナダのブリティッシュコロンビア大学の研究で、
全ての血液製剤をO型に変えることができる酵素の開発について発表しました。
この技術が現実的になれば、赤血球製剤の在庫の偏りがなくなり、
効率よく、輸血をおこなうことができるようになります。
画期的な研究が、臨床現場にもたらす恩恵は莫大です。