9月に入り少しづつ涼しくなってきていますが、まだまだ日中は暑い日も多いですよね。そんな時はやっぱり冷たい飲み物が恋しくなります。そんな時冷たいものを口にして、しみることはありませんか?「アイスクリームを食べるとしみる」「朝起きた時に水道水で口をゆすぐとキーンとする」・・・・。冷たいものがしみるように感じる方は一度歯科医院を受診して原因を確かめてみてはいかがでしょうか。今回はそんな冷たいものがしみたり違和感を感じる、場合によっては痛いときに考えられる原因をいくつかご紹介させていただきます。

目次

① 虫歯

虫歯が小さいうちは症状が無く進みますが、治療せず長期間放置してしまったことで大きくなってしまうと症状が出てしまいます。虫歯の状態によって、何もしなくても痛かったり冷たいものを口にするとしみて痛かったり、時には温かいもので症状があったり・・・・。残念ながら症状が強く出れば出るほど、そして症状が出ている期間を長く放置すればするほど歯の神経を取る必要が出てきます。虫歯の疑いがある方または歯に穴が空いている、詰め物が取れたままの状態を放置しているような方は早めに歯科医院を受診してくださいね。

② 歯周病(歯槽膿漏 しそうのうろう)

歯周病でも程度によっては冷たいものがしみる原因になります。歯周病が進行することで歯ぐきが退縮してしまいます。その結果歯の根っこ(歯根と言います)が露出します。歯の根っこは刺激に弱く、その露出している部分に冷水など刺激が当たったりすることでしみるように感じることもあります。日頃の歯磨きでもそういう部分に歯の毛先が当たり刺激を与えるだけでチクチク感じたりすることも。治療方法としては歯の根っこが露出している程度や感じている症状の程度によっていろいろな方法がありますので、かかかりつけの歯科医師に相談してみて下さい。この場合も症状があまりにも強い時は歯の神経を取って症状を消失させることもあります。

③ 力が強すぎる歯磨き

意外に思われるかもしれませんが、歯ブラシの力が強すぎると歯が削れてしまうこともあります。歯と歯ぐきの境い目を一度鏡で見てみて下さい。歯の根元が削れていませんか?もし削れていた場合はもしかしたら歯ブラシの当て方が悪かったり歯磨きの力が強すぎるかもしれません。一生懸命歯磨きをしてお口の中をきれいにしようとしているのに、何とも皮肉な話ですよね。歯ブラシは鉛筆を持つように持っていますか?その持ち方をペングリップと言いますが、鉛筆を持つような感じで指3本を中心に歯ブラシを持ち(支え)、歯に軽く当て1本1本を磨くように意識してみて下さい。“力任せにゴシゴシ”ではありません。“優しく優しく1本1本”がポイントです。治療方法としては症状がある場合は概ね②と同じになると思います。

でも、治療が終わっても今までと同じようなブラッシングを続けていては症状が再発したり他の歯に同じような症状が出てしまうかもしれません。なので、ぜひ≪予防のプロフェッショナル 歯科衛生士≫にブラッシング方法についてお話を聞いてくださいね。正しい歯ブラシの方法はみんな同じではありません。日々の食事内容も人それぞれ違います。歯並びも同じではありませんよね。磨き残しの量や磨き残しがよくたまってしまう場所も人それぞれです。歯科衛生士がお一人お一人にあったお勧めの歯ブラシの仕方やケアグッズの紹介などを教えてくれます。
鏡を見て歯の根元が削れている原因は過度な歯ブラシの力、だけではありません。次回はもう少しそのことについて続けて書いてみようと思います。