冬にはいろいろと注意しなくてはいけないウィルスが存在します。
その中でも本日は、乳幼児が特に気を付けなければいけない病気の一つ「RSウイルス感染症」についてお話ししたいと思います。

目次

「RSウイルス感染症」とは?

1.「RSウイルス感染症」の特徴

RSウィルスとは冬から春にかけて流行する乳幼児気道感染症のウイルスです。
1歳になるまでに約半数以上、2歳になるまでにほぼ全員が感染します。

冬に乳幼児が風邪の症状に続いて「ぜいぜい」してきたような場合には、その約30〜40%がRSウイルス感染症にかかっていると考えられます。
30%~40%と言うと、とても身近な病気に聞こえますが、決して軽く考えてはいけない病気です。
感染力が常に強いので、免疫が十分にできず何度も繰り返し感染してしまいます。
くり返し感染しながらも徐々に免疫ができるので、再感染した幼児の場合、初期感染と比べ、細気管支炎や肺などのリスクが減ります。

2.「RSウイルス感染症」の主な症状

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RSウイルスに感染すると、感染後4〜5日の潜伏期ののち、発熱・咳・鼻水などの風邪の症状が出ます。
初めてかかった乳幼児の場合、鼻水から始まる事が多く、その後38~39度の発熱が見られ、咳がしばらく続き、ほとんどの幼児が大体1~2週間で完治します。

RSウイルス感染症は時に命に関わる事もあります。
ウイルスが気管、気管支、細気管支、肺にまでRSウイルスが侵入すると、重症化する場合があるのです。
特に1歳以下の乳児が感染すると、無呼吸を引き起したり、長期的な喘息の原因になったりするため、注意が必要なのです。

もし「RSウイルス感染症」になってしまったら?

RSウイルスに対する特効薬は無く、治療は対症療法になりますので、感染を疑われたら早めに受診しましょう。

1.合併症に注意!

症状が少し良くなってきたように見えた頃、合併症に気を付けてください。合併症を起こしてしまったお子さんの中には、中耳炎になってしまっている場合があります。

乳幼児の場合、うまく言葉で伝えられないのでどのようにすれば気付いてあげられるでしょうか?
一番わかりやすい行動といえば普段より頻繁に耳をよく触ったり、痛がって泣いている場合は中耳炎になっている可能性があります。

2.食事に注意!

では、お子様がRSウィルスにかかってしまった場合生活の中ではどのようなことに気を付けなくてはならないのでしょうか?

咳が長らく続くことで喉を傷めてしまったり、咳や痰で吐いてしまう場合があります。
乳児の場合は睡眠中にミルクが詰まらないように気を付けましょう。
ミルクを飲みたがらない場合は受診の際その旨もお伝えください。水分や栄養をとれない場合衰弱してしまうのでしっかり観察してください。

幼児の食事の場合、消化にいいものをあげましょう。
乳児同様、同じく寝ている間に吐いてしまうと喉に詰まってしまう場合もあるので注意しましょう。
また食欲がない場合は無理して食べさせなくても大丈夫です。
ただ、脱水症状になってしまうので水分だけは確実に摂らせてあげましょう。

「RSウイルス感染症」にならないためには?

早期の感染を防ぐための配慮が必要

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予防法としては人ごみを避け(特に乳児)手洗い、うがいを忘れずに行いましょう。マスクを付けられる年齢ならば、飛沫防止も有効なので着用をお勧めします。