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医療経営学の必要性

日本の医療が崩壊の危機と聞きます。 医療は利他の精神無しに継続できない仕事ではありますが、健全な経営の元にしか健全な医療は成り立たない事は事実です。 私も、学生時代は、学問としての医学は勿論の事、医の心を学びたいと入学試験の小論文には書きました。 そういう学生が求めらているし、金勘定ばかりしている医者なんか信用できないのは当然のことと言えます。 しかし、医療経営学なるものを医学教育に取り入れるべきだと思います。 開業医師で成功しているドクターや経済的にも恵まれていて、地域で尊敬されているドクターも沢山いるからです。 海外で成功している先輩方も多いですし、そういう卒業生を大学に招き、講師として迎え、学生に金の稼ぎ方を教えることも必要です。 日本では古来より、お金は悪であるという考えがあるように思いますが、実際にどうでしょうか。医は仁術と理想を追求したドクター達が、現在の医療崩壊を招いているのです。 医の心があり、技術も優れた日本の医師達がどうして医療崩壊を招くのでしょうか。高度な医療機器や薬にはお金がかかるのは当然といえます。 しかし、日本の保険医療は破綻しています。日本の税収も少ないのはわかっていますが、日本の税金は、高所得者から取り過ぎており、これでは高所得者が逃げる国になってしまいます。 なぜなら努力が無駄だからです。

医師の不正請求なども問題でありますが、医療にお金がかからないと患者側が思っているのも問題なのです。 慈悲診療も大事ですが、自費診療もうまく使うべきです。 そうすれば、税収も増えるでしょう。 そして、外貨獲得の為、日本の医療を医療の遅れている経済大国に輸出するか、海外の患者さんを呼び込むべきです。 最近は民間の検診クリニックが、中国人やドバイの方を呼び込む作戦で成功していると聞きます。 我々、美容も手をこまねいてはいないのです。 当クリニックも韓国の美容外科を見習い、海外進出を果たしました。 上海や深圳では、株式会社で病院が経営できるからです。 深圳市場や上海で韓国の美容外科がIT企業のように上場して市場を多いに沸かせました。
とにかく、これからは努力したものが勝つ時代なのです。

日本の医療を支えているもの

日本の医療費が世界の水準より安い主な理由は、国民皆保険の存在によることが多いです。
日本では国民皆保険性のもと、すべての国民が平等に医療給付を受けられることを保障し先進国である日本の高い医療技術を、安く患者さんに提供しているのです。しかし、一方ではその保険によって財政が圧迫しているのも事実です。
以下、厚生労働省からの資料によると、年々医療費の増大が顕著になっていることがわかります。

平成21年度の国民医療費は36兆67億円、前年度の34兆8084億円に比べ1兆1983億円、3.4%の増加となっている。人口一人当たりの国民医療費は28万2400円、前年度の27万2600円に比べ3.6%増加している。
 国民医療費の国内総生産(GDP)に対する比率は7.60%(前年度7.07%)、国民所得(NI)に対する比率は10.61%(前年度9.89%)となっている。

www.mhlw.go.jp

医療崩壊への警鐘

日本で医師免許を取っただけで、安全な場所に立っていると思うのは幻想です。 世界では、IT革命が起こっています。 同時に医療革命も起こさなきゃならなりません。 ITを使った遠隔診療や薬剤配送システムは法規制のない東南アジア諸国の方が整備が早いでしょう。 我々が、変わらなきゃ、医療崩壊はさらに進み、下に見ていた東南アジア諸国に追い越されるでしょう。 アフリカの奥地の原住民がスマホを持つ時代が来ました。 私は、副業でタイでリゾート開発をすすめていますが、パークのミャンマー人達が全員スマホで勉強している様を見て、学校すら必要なくなる時代がら来るかもしれないと思うようになりました。 いずれにせよ、知識は力です。 我々医療従事者も世界を見て、何を為すべきか考える時代に来ているのです。 医療崩壊を招かないために。